近年では身内のみで葬儀を執り行う家族葬を選択する人が増加しています。家族葬にはさまざまなメリットがある一方で、デメリットや注意点もあります。家族葬を検討している人は、メリットと合わせてデメリットや注意点、よくあるトラブルについても把握しておきましょう。今回はそんな家族葬について解説するので、ぜひ参考にしてください。
家族葬のメリットとは？
近年新しい葬儀の形として注目されている家族葬には、さまざまなメリットがあります。ここでは、家族葬の概要や多くの人に選択される理由について詳しく解説します。家族葬の概要
家族葬は家族な近しい親戚のみで葬儀を執り行うスタイルであり、感染症の流行などを受けて急速に広まった葬儀方法です。職場の関係者や近隣の人を招くことがなく、身内のみで故人にお別れを告げられます。家族葬が多くの人に選ばれる理由とは
現代では家族葬が急速に広まっており、多くの人に選ばれています。職場の人・近隣の人などに対する準備がないため、親族を亡くした悲しみの中で慌ただしい準備に追われる心配がありません。また、家族葬は規模が小さいことから通常の葬儀に比べると費用を抑えられるほか、参列者への対応もないためゆっくりとお別れの時間を取れるのもメリットです。
小規模な葬儀で準備の手間や費用を抑えたい場合、故人の不幸を知らせるべき人が少ない場合、近しい身内のみでゆっくりとお別れの時間を過ごしたい場合などは、家族葬を選択するのがよいでしょう。
家族葬のデメリットと注意点
先述の通り家族葬にはさまざまなメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。家族葬の選択を検討している人は、メリットと合わせてデメリットや注意点も押さえておきましょう。ここでは、家族葬のデメリットと注意点について詳しく解説します。参列者の選別によるトラブル
家族葬は基本的に近しい身内のみで執り行うスタイルですが、親戚であってもどの範囲まで知らせるか、もっとも親しい友人などの故人と関係が深かった存在に声をかけるかなど、参列者の選別についてトラブルが起こりやすいのも事実です。とくに親族の中で考えがまとまらない場合はトラブルに発展する可能性もあるほか、参列できなかった人が不満を持つケースもあるでしょう。
葬儀後の弔問対応の負担
通常の葬儀であれば職場の人や友人、近隣の人などにも葬儀に参列することになるため、葬儀の中で喪主から全体にあいさつしたり、故人が亡くなった経緯などを伝えたりできます。しかし、家族葬では参列者が限定されることから、葬儀後に自宅に訪問があった場合に個別の対応が必要となるケースもあるでしょう。費用面の負担が大きくなる可能性も
家族葬のメリットとして、葬儀規模が小さいことから一般葬と比較すると葬儀費用を抑えられる点が挙げられます。しかし、一般葬は葬儀費用が高額となる反面、参列者から香典を受け取ることで、全体として見ると遺族が負担する費用は少なくなるケースもあります。対して、家族葬は一般の参列者から香典を受け取ることはほとんどありません。そのため、葬儀費用を抑えたとしても最終的な遺族の負担金額が一般葬より高額となる可能性もあるでしょう。
家族葬で起こりやすいトラブルとその予防策・対処法まとめ
家族葬を執り行う際は、よくあるトラブルとその予防策・対処法を押さえておくと安心です。ここでは、家族葬で起こりやすいトラブルと予防策・対処法について詳しく解説します。葬儀の案内問題
家族葬では家族・近親者以外の人に葬儀の案内をしないケースがほとんどですが、中には葬儀の案内がなかったことに不満を持つ人もいます。トラブルを防ぐためにも事前に故人の不幸とともに近親者のみで家族葬を執り行う旨を伝え、理解を得ておくことが重要です。葬儀後に弔問対応が必要
家族葬を選択した場合、職場の関係者や親しい友人など、葬儀に参列できなかった人が葬儀後に自宅を訪れるケースは少なくありません。遺族が対応に追われるのを負担に感じる場合には、あらかじめ弔問を辞退する旨を伝えておくのもひとつの手です。親族の反発
家族葬は新しい葬儀の形として広く受け入れられつつありますが、従来までの葬儀との形式の違いや認知度の低さから、親族内でも反発が起こる場合もあるでしょう。葬儀形式を決める際はそれぞれのスタイルのメリット・デメリットをしっかりと把握したうえで、それぞれのニーズや思いに合った形式を選択することが重要です。また、生前に故人の意向を確認しておくのもおすすめです。
